手作りの結婚指輪はなぜ人気なのか?

結婚指輪は、ジュエリーショップのショーケースに並べられた指輪の中から好きなものを選んで購入するのが一般的ですよね。
もっとデザインにこだわりたいという人はオーダーメイドで注文する人もいます。
セレブであればオーダーメイドが当たり前かもしれません。
結婚指輪の購入方法としてはこの二つの方法が定番ではありますが、最近はもう一つ、「手作り結婚指輪」という選択肢が人気を集めており、三つ目の定番的結婚指輪の購入方法として定着しつつあります。

結婚指輪というものは、基本的には手作りです。
オーダーメイドは完全に職人さんの手作りですので当たり前ですが、ショーケースに並んだ指輪であっても、高価な貴金属の加工を全て機械化することはできませんので、必ず作成の工程のどこかで職人さんの手作業が加えられます。
一般的な結婚指輪は全て手作りだと思って良いでしょう。

では「手作りの結婚指輪が人気で三つ目の定番になりつつある」と言うのは、いったいどういうことなのでしょうか?
全ての結婚指輪が手作りなのであれば、矛盾していますよね。

ここで言う「手作りの結婚指輪」とは、正確に言うと「指輪作成キットなどを利用して自分自身で手作りする指輪」のことなのです。
職人さんの手作りではありません。
結婚する自分たち自身で手作りする結婚指輪なのです。
これが近年、非常に人気を集めており、結婚指輪の購入方法として定番と言えるまでになっているのです。

しかしなぜ、「手作り結婚指輪」がそれほどまでに人気を集めているのでしょうか?
その理由は主に二つ挙げられます。

まず一つ目の理由は、金銭的な問題です。
結婚をするのは主に、若者ですよね。
20~30歳の間に結婚する人が圧倒的に多いです。
しかし、現在の若者の平均収入は、バブルのころとは比較にならないほど低くなっています。
これは社会問題にもなっていますよね。
簡単に言うと、多くの若者は、お金がないのです。
お金がないから、10万円、20万円とするような結婚指輪を易々と購入することはできません。
大出費となってしまいます。

しかし手作り結婚指輪であれば、たったの数万円で用意することができます。
安いものであれば1万円程度で購入可能です。
結婚式はただでさえお金がかかるイベントですよね。
10万円、20万円とする結婚指輪購入費用がたったの数万円に抑えられれば、これはお金がない若者にとって本当にありがたいことなのです。

もちろん指輪作成キットに付属されている金属は、プラチナやゴールドと言ったような高価な貴金属ではありません。
そこまで高価な貴金属であれば安価で購入することはできませんよね。
それにプラチナやゴールドは非常に加工の難しい金属です。
経験や知識が豊富な職人さんでなければ十中八九失敗してしまいます。
高価であるがゆえに、失敗したときのリスクも高いですよね。
なので指輪作成キットに付属されている金属は、真鍮やシルバーになります。
プラチナやゴールドと比較すると、貴金属の価値としては、かなり低くなってしまいますよね。

それでも尚、手作り結婚指輪を選ぶ若者が多いのです。
これはただ「安いから」という理由だけではありません。
そのもう一つの理由となるのが、「指輪への思い入れ」なのです。

「猫や犬はかわいい、ゴキブリやムカデは醜い」
これは当たり前のことのように思えますよね。
しかし、決して当たり前のことではありません。
「大多数の人の意見である」というだけなのです。
世の中には犬や猫を可愛いとは思えない人もいます。
巨大なムカデに愛情を注ぎ、ペットとして飼育している人だっているのです。
つまり、物事の本当の価値を決めるのは、大多数の意見ではなく、当事者の価値観のみなのです。

もちろんゴキブリやムカデを引き合いに出したのは極論ですが、これは結婚指輪にもそのまま当てはまります。
「プラチナやゴールドは高い、シルバーや真鍮は安い」というのも、希少価値などを踏まえて市場で流通させるために赤の他人である鑑定人によって決定された価値でしかありません。
結婚指輪の本当の価値を決められるのは、結婚する当事者である新郎新婦のみなのです。
新郎新婦にとって、どこの誰かも知らない職人さんが作った指輪と、自分たちが一生懸命手作業で作った指輪の、どちらが思い入れ深いでしょうか?

もちろん「一生に一度のイベントだし、一生身につけ続ける指輪だから、高価な貴金属のものを用意したい」という人もいるでしょう。
しかし、「大切な指輪だからこそ、たとえ貴金属としての価値は圧倒的に低くなったとしても、思い入れの深い指輪を用意したい」という人がたくさんいても、全く不思議はありませんよね。
それに手作り結婚指輪であれば、デザインも完全に当事者の自由となります。
デザインの自由度という意味で、手作り結婚指輪以上は無いでしょう。
思い入れがより一層深くなりますよね。

日本の景気はまだまだ好景気とは言えませんよね。
そんな状況に置かれた若者たちだからこそ、本当の意味で価値のある指輪とは何かを考えるようになったのかもしれません。
故に「安いけれど思い入れ深い手作り結婚指輪」が人気を集めているのかもしれませんね。
結婚指輪 手作り