就労移行支援事業所とは?
就労移行支援は、障害者総合支援法に定められた障がい福祉サービスのひとつです。
障がいのある方が就労に向けたトレーニングを行い、働くために必要な知識やスキルを習得し、就職後も職場に定着できるようサポートを行います。
現在、全国に3,000を超える就労移行支援事業所があり、就労移行支援が利用できる期間は最大2年間と決まっています。
利用できる期間である2年間であれば、就労移行支援事業所を変更することもできますが、できれば継続して同じ事業所から支援を受けたほうが就職へのステップも明確になりやすいです。
事業所は半日だけ、週に数回の利用からできます。その期間も含め2年間の利用となります。
利用できる期間が決まっているから失敗したくない!
このページでは、続けられる事業所選びのポイントを紹介しますよ!
就労移行支援事業所の選び方の前に、就労支援事業所とはどんなところなのか?利用できる人はどんな人なのかを簡単に確認しておきましょう。
就労移行支援事業所でできること
就労移行支援事業所は、障がいを持った方が一般企業などへ就職できるように支援する福祉サービスを提供する施設です。
精神障害を患い長年引きこもっていた、身体障害や知的障害などがあり自分に適した職がわからない・・・など
働くために準備したい障がいを持つ方のための福祉サービスを提供してくれます。
- 生活リズムを整える
- 希望する就職に必要な知識とスキルを身につける
- 履歴書や応募書類の添削、模擬面接などの就活サポート
- 利用者の適性に合った職場探しやアドバイス
- 就職後の職場定着をサポート
就労移行支援を利用できる人
- 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病など障がいを持っている方
- 18歳以上65歳未満の方
- 一般企業へ就職を希望している方
障がい者手帳を持っていないと利用できないの?
障がい者手帳を持っていなくても利用できる場合があるからまずは自治体や就労移行支援事業所へ相談を!医師や自治体の判断により利用ができる場合があります。
障がいを持っていなくても、今まで生きにくさや働きにくさを感じている方もいるのではありませんか?
40代・50代になってから自分が発達障害だったと知る方も多いのです。
自分を知り、自分を生かすことができる職場を見つけ長く働くために、障がい者手帳の有無に限らず相談をしてみることをお勧めします。
就労移行支援の利用がおすすめできない人
「就労移行支援を利用すれば就職先が見つかる」と思っている人は利用しないほうがいいでしょう。
就労移行支援は仕事を紹介してくれるところではありません。就職をするためのサポートを受けるところです。
就労移行支援ではPCスキルなどを学ぶこともできます。
また生活リズムを整える、ビジネスマナーを学ぶという内容も含まれます。
規則正しい生活ができ、自分だけで就職活動ができる人には物足りなさを感じてしまうかもしれません。
就労移行支援サービス利用中はアルバイトを含めた就労は基本的にできません
つまり、蓄えがある、家族の金銭的なサポートがある、障害年金や失業保険などがある、という場合でなければ利用は厳しいでしょう。
就労移行支援では、ある程度時間をかけて就労に向けて訓練をしていきますので、その間の金銭的な問題を解決しておきましょう。障害年金や生活保護などを受給できる場合もあります。
まずは自治体の福祉窓口や気になる就労移行支援事業所に問い合わせしてみることをオススメします!
就労移行支援事業所の利用ステップ
就労移行支援を利用するための手順、利用後の流れなどを確認しておきましょう。
就労移行支援を利用するには、まず就労移行支援を行っている事業所を探します。
相談事業所や病院、自治体の福祉課などで紹介をしてもらえる場合もありますが、ネットなども利用してご自分でも事業所を探してみましょう。
就労移行支援を行っている事業所はたくさんあります。自分の希望や雰囲気にあった事業所を選びましょう。
気になる就労移行支援事業所が見つかったら、問い合わせをして見学をしましょう。
見学をして気に入ったら体験利用をします。実際に体験利用することで、事業所の雰囲気、自分に合っているかどうかなどが確認できます。
できるだけ複数の事業所で見学・体験入所をしましょう。事業所を途中で変更することもできますが、就労移行支援を利用できるのはトータル2年間という短い期間です。変更しないことが理想です。
利用する事業所が決まったら、住んでいる自治体の福祉窓口に受給者証の申請を行います。
申請方法などは就労移行支援事業所でサポートしてくれるので心配なく!
受給者証の発行のあと、就労移行支援事業所と契約を交わし利用をスタートします。
就労移行支援事業所では、就労に向けたスキルアップ、就職活動のサポートなどを受けます。
就労移行支援利用中は個別支援計画に基づき、個々に合わせた支援を受け就職に向けて活動をします。
目標である一般就労が決まるよう支援を受けます。
就労が決まった後は安定的に働き続けられるように定着支援を受けることになります。
就労移行支援を利用した場合、利用していた事業所が定着サービスも継続して行ってくれることが多いです。
訓練から就職、定着まで通してサポートしてくれるのは就労移行支援を利用するメリットの1つになりますね。
就労移行支援事業所の選び方のポイント
就労移行支援事業所を選ぶときに確認をしたい5つのポイントをご紹介します。
- 家からの距離と交通費
- 交通費やランチの女性
- プログラムや訓練の内容
- 事業所の雰囲気やスタッフ
- 就労実績
家からの距離と交通費
就労移行支援は自宅やグループホームなどから通いながら受けるサービスです。
通勤に無理があると通えなくなってしまう可能性もありますので、無理のない範囲内であることを確認しましょう。
通勤時間、混雑具合なども考慮したいね。
また、交通費の負担も大きくなってしまわないように、助成の有無なども併せて検討しましょう。
自治体や事業所によっては交通費の助成があるところもありますが、ない場合もあります。
交通費やランチの助成
事業所によっては、自治体からの交通費助成分との差額の支給、ランチの助成があります。
事業所名 | 交通費助成 | ランチ助成 |
---|---|---|
リタリコワークス | × | × |
ウェルビー | × | 〇 |
ココルポート | 〇 | 〇 |
交通費・ランチ代の助成の詳細は必ず各事業所へ確認してください。助成の条件や上限があります。
交通費やランチ代の助成も事業所選びのポイントの1つになりますね。でも、そればかりではありませんので複数の事業所を見学して利用する事業所を決定しましょう。
プログラムや訓練の内容
就労支援は就職に必要なことをサポートします。具体的な内容は各事業所によって異なりますが、例えば以下をサポートします。
- 規則正しい生活などの生活管理に関する相談
- 履歴書の作成
- 面接の同行
- 就職活動に関する相談
職業訓練では就職するために必要なスキルを修得します。
- ワード、エクセルなどのPCスキル
- ビジネスマナー
- ビジネススキル
- ソーシャルスキルトレーニング
- プログラミングスキル
これら以外にも事業所によっては専門的なスキルなどを身につけることができます。
プログラムや訓練内容は事業所ごとに違うから、自分が身につけたいと思っていることに対応している事業所を選びましょう。
例えば、グラフィックデザイン関係の仕事にフォトショップやイラストレーターなどが学べないのは残念ですよね。
就労移行支援の事業所によっては、訓練らしい訓練を行わずに1日が終わってしまうというところもあるようです。
安定的に通所ができるようになったら、実践スキルを身に着けたいですね。興味のあることが訓練できる事業所を選ぶことをお勧めします。
事業所の雰囲気やスタッフ
就労移行支援事業の雰囲気はとても大切です。
事業所のスタッフもスーツを着ている事業所もあれば、カジュアルな服装がOKな事業所もあります。
利用者さんもスーツで通所という事業所もあるようです。
また、どんなスタッフがいるのか?というのはとても大切なチェックポイント。就労移行支援事業所ではこのような方がスタッフとして働いています。
- サービス管理者
- 福祉資格を持った管理者
- 生活支援員
- 就労支援員
- 職業支援員
事業所によっては精神保健福祉士、作業療法士、臨床心理士などの国家資格を持った支援員がいて専門的なサポートを受けられますが、福祉以外の仕事をしてきたスタッフもいます。
その他のスタッフを含め、安心して相談できそうなスタッフがいるかどうかも大切です。
他の利用者さんの人数や雰囲気も見ておきたいね。
就労移行支援は体験入所ができるので、見学後に気に入ったら必ず体験入所をしてみましょう。
就労実績
就労支援事業所を利用していた方がどのようなところに就職をしたのかなども確認しておきましょう。
オープンしたばかりの事業所や、受け入れ人数が少ない事業所は実績が少ない場合もありますが、就職先と継続して勤務できているかどうかなどもできるだけ確認をしておきましょう。
就労移行支援事業所選び オススメは大手事業所の見学から!
利用をする就労移行支援事業所はできるだけたくさん見学・体験をしてから決めるのがオススメ!
就労移行支援事業所はたくさんありますが、まずは大手の事業所から問い合わせ・見学をしましょう。
大手事業所を見学すると、ご自分の中でも基準が見えてくるはずです!
リタリコワークスやココルポートなどの大手を利用してみよう!ということならそれでOK!
でも、もっと家から近くがよい・・もっとアットホームな事業所が良いなどあれば、障害福祉サービス情報検索などを使ったり、自治体や医療機関で事業所を紹介してもらいましょう。
就労移行支援は意味がない?利用した人の評判・口コミは?体験談も。
就労移行支援事業所を利用しても意味がないのでは?などと考え利用をためらっている方もいるかと思います。
当サイトでは実際に、就労移行支援を利用された方の体験談をいただきましたのでぜひ参考にしてください。